植毛をやり直すことは十分可能です。
あるクリニックで植毛をしたけど結果に納得できない、できることならやり直したい、修正したいといった不満の声が挙がる大きな要因として以下が考えられると思います。
- 傷跡が残った部分が目立つ
- 植毛した部分に思っていたほどの効果を感じない
- イメージしていたデザインじゃない
- 人工毛植毛はメンテナンスが大変なので、今回は自毛植毛を受けたい
- 薄毛が進行してきた部分が気になる
それぞれ挙がった不満の声に対する適した植毛方法や今後クリニックにおける対処法について、少しでもお役に立つことができればと思います。
もちろん、どのような場合においても植毛のやり直しは十分可能です。
傷跡に対するやり直しについて
これは移植毛を採取するために切り取った後頭部に、耳から耳にかけたラインに目視できる白い線状の縫合痕が残ってしまった場合のご意見です。
ただし自毛植毛をした全ての場合に線状の縫合痕が残ってしまうわけではなく、この場合の傷跡はFUTストリップ法(FUSS法)やニードル法の手術を行なった場合に限られます。
近年ではこの縫合痕をなるべく目立たなくするための技術としてトリコフィティック縫合法という特別な縫合法を用いるクリニックが増えています。
ですがすべてのクリニックで行われているわけではありませんし、また以前の縫合痕と比べて目立たなくはなりましたが全く残らないということではありません。
この縫合痕に対する植毛のやり直しは瘢痕性脱毛症と同様に十分可能です。
ですが手術法の選択に注意が必要です。
またFUTストリップ法(FUSS法)やニードル法を扱うクリニックを選択してしまうと同じことを繰り返してしまいますので、必ずFUE法を扱うクリニックを選んでください。
FUE法は移植毛の採取の際に後頭部を切り取ることはありません。
1本1本の移植毛をくり抜いて採取を行なう手術法のため、目立った線状の縫合痕ではなく、まばらにくり抜いた際の白い点状のくり抜き痕が残るため目視しづらいのです。
以下のクリニックでは植毛FUE法を扱っていますので、口コミや評判なども参考になさってください。
効果不足に対するやり直しについて
この場合事前に行なわれるカウンセリングにおいて、患者さんの理想とするイメージをクリニック側がしっかりイメージできていなかったのかもしれません。
実際に自毛植毛を行なった場合、移植した髪の毛の定着率(発毛率)はどのクリニックでも90%以上の実績があります。
ですから担当医師と患者さんご自身のイメージが100%により近づくよう、しっかりとしたすり合わせを行なうことで十分満足できる効果を得ることができます。
薄毛部分の状態にもよりますが、既存毛と移植毛合わせて1平方センチ内に約100本(60株から70株程度)の密度があれば満足といった回答が挙がっていますので、ぜひ参考になさってください。
デザインに対するやり直しについて
女性の患者さんが自毛植毛をされる一番多い理由として、ヘアライン矯正のために自毛植毛をされる方が近年とても急増しています。
特に多くの女性が望まれる生え際への植毛は女性らしいヘアラインを描けるかが最も重要な鍵になりますので、やはり経験が多いクリニックでのやり直しを検討されることがとても重要です。
経験の少ないクリニックや女性の植毛にあまり力を入れていないクリニックの場合、女性らしいヘアラインの描き方やデザイン面において経験と知識が不足しています。
そのため担当医師のイメージが患者の描くイメージに近づかないわけです。
しっかり満足のいく結果を出せるのは、やはり経験が豊富で女性の自毛植毛に力を入れている植毛専門のクリニックに限られます。
こちらでは植毛された女性の1年間の軌跡画像を紹介しています。(紹介画像は→こちら)
植毛方法の選択からやり直す
自毛で行なう植毛では発毛までに期間を要するため、とにかく即効性のある植毛を希望された方が選択されるのが人工毛植毛です。
アメリカやカナダでは1980年代から禁止されている人工毛植毛ですが、日本でも数は少ないですが人工毛植毛を扱っているクリニックはあります。
ですが人工毛植毛は即効性という面での効果しかなく、むしろデメリットは数多く挙がるほど絶対におすすめできない植毛です。
ですから人工毛植毛から自毛植毛に切り替えてやり直すというのは大賛成です。
ちなみに人工毛植毛のデメリットを紹介いたします。
- 人工の毛髪ですから頭皮に生着することはありません。
- そのためせっかく植毛をしても抜け落ちることが頻繁にあります。
- 抜け落ちた人工毛はまた高い費用をかけて植毛手術を行なわなければなりません。
- 頭皮が人工毛を異物と判断し拒否反応を起こすことで炎症や化膿を起こします。
自毛植毛で早くやり直したいと検討されている場合ですが、デメリットで紹介いたしました拒否反応によって頭皮が炎症や化膿を起こしているかもしれません。
仮に起こしていない場合でも、人工毛によって頭皮に負担がかかっていたためコンディションはあまりいい状態ではないかもしれません。
ですから一度クリニックで、頭皮チェックやカウンセリングを受けてみてください。
そしてコンディションを整え、万全の状態で自毛植毛に望んでください。
進行した薄毛部分の植毛
この場合やり直しということではなく、2度目の植毛ということになります。
男性型脱毛症は自毛植毛を行なっても進行が止まるわけではありませんので、1回目に行なった部分から薄毛が進行した部分に植毛を行なうことになります。
この場合も1回目の手術にとくに不満がないのであれば、FUTストリップ法(FUSS法)でもFUE法でも、また同じクリニックで受けることがおすすめです。
仮に1回目をFUTストリップ法(FUSS法)で行なって、2回目はFUE法で行なうことも十分可能ですし何も問題はありません。
手術途中でのやり直しや変更はできません。
やり直しということであれば結果に限らず、まさに手術の途中でやっぱり変更したいといったことも含めて考えられると思います。
これは100%、絶対に変更することはできません。
移植する本数や移植する場所、デザインに応じて移植毛を採取する範囲や本数を決めていますので途中での変更はできないわけです。
もちろんこのようなケースは稀ですが、全く無いということではないので最後に追記しておきました。
自毛植毛のやり直しに関するまとめ
後頭部であっても髪で隠れるからといっても線状の縫合痕は目視しやすいため、床屋さんや美容院では気になってしまうといった声は多く聞かれます。
またこういった不安やストレスが原因で薄毛の進行を早めてしまう恐れがあります。
これではせっかくの自毛植毛も台無しになってしまいかねませんので、ぜひ機会をみてまずはカウンセリングで相談されてみることをおすすめいたします。
そして発毛の効果やデザイン面に対する植毛のやり直しも同じことが言えます。
薄毛になる原因として不安やストレスは一番大きな要因になりますので、悩みをお一人で抱えることなく、経験豊富なクリニックにまずは相談してみてください。
必ずいいアドバイスが聞けるはずです。
ただしすべての植毛のやり直しの条件として、前回の植毛手術から最低6ヶ月以上は期間をあけることが必要になりますので覚えておいてください。
- 傷跡の残りにくいFUE法を扱うクリニックを必ず選びましょう。
- 植毛本数(株数)と移植範囲には時間をかけて入念な打ち合わせを行ないましょう。
- ヘアラインやデザインのイメージはしっかり納得のいくまですり合わせしましょう。
- 経験豊富なクリニックを選びましょう。
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