ショックロスを回避する方法はないだろうか?
自毛植毛について色々調べられている方はご存知だと思いますが、まだあまりご覧になられていない方のために是非ご紹介しておきたいのですが「ショックロス」という既存毛に対して起こる抜け毛現象があります。
この症状には「一時的脱毛現象」と「永久的脱毛現象」の2通りがありますので、それぞれご紹介いたします。
ただし先述しておきたいのですが、「必ず」「誰にでも」起こる現象というわけではありませんので、その点もくわしくご紹介します。
また植毛部の抜け毛現象においては毛根がしっかり残っています。
毛周期に合わせ必ず生えてきますのでご心配なさらないでください。
ショックロスとは
起こる時期には個人差がありますが、術後約1〜2ヶ月の頃に植毛部周辺の既存毛が抜け落ちてしまう「抜け毛現象」のことをこのように呼んでいます。
ショックロスの一時的脱毛現象
新たに生え始める準備段階に入ったことで起こる現象で、毛周期にある休止期と同じであることから「休止期脱毛」とも呼ばれています。
もちろんこのショックロス現象は手術が失敗して起こるのではなく、髪の毛が生え変わる段階で起こる、むしろ正常な発毛サイクルで起こる現象であるとも言えます。
一時的に抜けてしまった髪の毛は発毛サイクルの休止期とされる3〜4ヶ月後から、1ヶ月で約1センチずつの成長を経てしっかり元気に生えてきます。
ショックロスの永久的脱毛現象
もともとAGA(男性型脱毛症)が進行していた毛髪で、すでに細く抜けやすくなっていたもの(弱っていた毛髪)が植毛による血行変化がきっかけとなり抜け落ちてしまう現象です。
一時的脱毛現象との違いは、その名の通り抜け落ちても生えてこない、または休止期の明ける3〜4ヶ月後に生えてきてもやはり細く弱い髪の毛であることです。
植毛した髪の毛に対して起こる現象
ショックロスについては既存毛に対して起こる現象を紹介しましたが、こちらは植毛した毛髪にも起こる抜け毛現象について説明をいたします。
それはせっかく植毛した髪の毛ですが、手術後の1〜2週間後くらいからほとんどが一度抜け落ちてしまうということです。
しかも驚くことに洗髪やシャンプー、少し触ったりした程度でもポロポロと取れてきてしまいます。
最初は驚かれると思いますが、もちろんこれは失敗で起きているわけではありません。
そしてショックロスの永久的脱毛現象との大きな違いは「しっかり生えてくる」という点が全く違います。
植毛した毛根にはしっかり根が残った状態で生着していますので、一時的脱毛現象と同じく3〜4ヶ月の期間を経てしっかり元気に生えてきます。
ショックロスが起こる原因
原因はいまだはっきりしていないのですが、以下が主に考えられているようです。
- 手術の際の麻酔や施術法(どういった施術を用いても)により、植毛部付近の血行変化よる影響が原因で抜け毛が増えてしまう症状。
- もともとAGA(男性型脱毛症)が進行していて、細く抜けやすくなっていたことが原因で抜け毛が増えてしまう症状。
またショックロスは「必ず」「誰にでも」起こるというわけではなく、現在では5〜10%の確率で起こるというデータがあります。そしてこんなデータもあり、
- 患者によって起こる人、起こらない人がいる。
- また起こっても抜け毛の量は人によって違う。
- 太く元気な髪の毛は影響を受けにくい。
- 同じ患者であっても、1回目に起きなくても2回目では起こることがある。
と挙げたように、発症自体が様々でこの点もはっきりと解明されていません。
ショックロスを減らすための具体的な方法
- 植毛手術は複数回に分けて行なう。
- 植毛する場合にはできれば6ヶ月以上の期間をあけるとよい。
- 密度が下がっていない箇所への植毛はなるべく控えめに行なう。
- 医師指導のもと、プロペシアやミノキシジルを服用する。
このようなことを行なうことでショックロスを回避できる確率が十分に上げられるわけです。
これら含め、施術前にしっかりと植毛クリニックの先生に相談されることをおすすめいたします。